リード楽器奏者は一生リード選びの苦労から逃れることは出来ません。せっかく選んだ一張羅のリードだって寿命は数ヶ月。ごきげんなリードがずーっと変質しないで使えたらなぁ・・・という発想で登場したのが樹脂製や合成繊維で作ったリード、あるいはケーン製のリードをコーティングして耐久性を高めたリード等々です。僕も一通り試してみましたが、少なくとも僕は現在使っていません(僕は音がやっぱ人工っぽいな〜と思った。ただし最近ではかなり天然リードに迫るものもあるらしい)。ですから吹きやすさとか長所短所とか選ぶポイントとかいっさいお答えできる立場ではありません、残念ながら。
ただ、興味深いエピソードをひとつ。知り合いのサックスプレイヤーが完全に自分用にチューンナップされたプラスチックリードを作り上げました。音色音質も理想的で、ピアニッシモからフォルテッシモまでコントロールも自在。これで明日からリード選びの苦労から解放される♪ さて翌朝、わくわくしながらそのリードをつけて吹いてみたら・・・全然良くなかったそうです。そう、つまりそれくらい我々の身体の状態の方が一定ではない、ということ。その日その日の気温湿度体調などとの相性で、一枚一枚均質ではない天然素材のリードと駆け引きをする、結局そこに戻ってくるような気がします。
(2006/01/20)
【谷口英治】