<Q> ハンマーシュミットのベーム式のクラリネットを使っていらっしゃるとお聞きしました。 カール・ライスターや、プリンツ、オッテンザマーといったウィーン・フィルの奏者の音色がなにより好みなのですが、私のような一般人にはベーム式を離れてまでこだわるのは現実的ではないですよね。 ハンマーシュミットのベーム式の存在は希望の光なのですが、マウスピースやリードなどは一般に使われているフランス式の楽器のものが使えるのでしょうか? また、ドイツ的な音色に向いたセッティングなども教えていただけるとなによりです
ハンマーシュミットのリフォームドベーム式にフランス式のマウスピース(ヴァンドレンB45ライヤープロファイルや5RVライヤーなど)を使っています。とりあえずは大丈夫です。またよりパワーが出せるということでヴァーリッツァーにベーム式のマウスピースをつけて吹いたなんて話も聞いたことがあります。つまりある程度は互換性があるようですね。 「ドイツ的音色に向いたセッティング」というのはフランス式の楽器&マウスピースで、ということでしょうか? 私はそれを目指しているわけではないので、とにかく理想の音をイメージして音づくりしていけばある程度はそれっぽくなるのでは、というトホホなお答えしかできません。すんません。 私の場合ドイツ系ウィーン系の音へのこだわりよりも、その楽器自体の音色にインパクトを受けてハンマーシュミットを選んだので、その後参考までにとウィーンの演奏家の音を聴いて「なるほどな〜たしかにハンマーの音だ」と納得したりして・・・ようするに順序が普通と逆ですね。で、それ以降少しは興味をもってドイツ〜ウィーンの音を聴くようになったのですが、ひとつはっきり言えるのはドイツ系(ヴァーリッツァーなど)の音とウィーン系(ハンマー)の音はまったく違うということです。詳しいデータが手元にありませんがボアも全然違うようです(ヴァーリッツァーは一般のフレンチベームより細くハンマーは太い・・・らしい)。したがって純正のマウスピースも違ってきます。ですからまずはドイツとウィーンははっきり区別して考えた方がいいと思います。 ハンマーに関して言うとエーラーでもベームでも、とにかく牧歌的なというかおおらかな感じの音ですよね。つくりの方も実におおらかな感じで笑っちゃったり笑えなかったりします。いちばんストレスに感じるのはピッチの問題ですが、それは純正でないフレンチのマウスピース使っているからというよりも、楽器そのものの問題ではないかと思われます(それを上回る音色的魅力がたまんないわけですがね)。ですから楽器選定を慎重に行った上で場合によってはキーやトーンホールに修正を加えなければならなりません。 ただ、おっしゃる通りハンマーリフォームドベームはフランス式のマウスピースと運指のままでお手軽にウィーン気分が味わえる唯一の手かもしれないので、トライしてみる価値は大いにありです。 【谷口英治】
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