<Q> 初めまして。いつもホームページ拝見しています。今大学1年生で、ジャズサークルでクラリネットをしています。 今私はとても悩んでいることがあります。それは、スイングができないことです。 私は幼い頃からピアノを、また小中高と吹奏楽をしており、今年の4月に今のサークルに入るまで、ジャズと言うものはあまりよく知りませんでした。ジャズをするにあたって、アドリブは上達が早く、他人から褒められるようにはなったのですが、スイング感というものがなかなか掴めず、困っています。 最初はスイングと言うものを気にせずにバリバリ吹いていたのですが、ある日先輩に「あなたが吹いてるのは全部ブラス(吹奏楽)の吹き方で、スイングじゃない。」と言われました。先輩が言うには、スイングが軽すぎ『ずーたずーた』という風には聴こえず、『ちゃんかちゃんか』しているのだそうです。 注意されて私にもそれは分かって、すぐにCDなどでノリの研究をして、「こういう感じだ!」とつかめたところで自分で吹いてみたのですが、上手くいきません。『ずーたずーた』と吹こうとしたら、テンポが重くなってしまうのです。テンポどおりに吹こうとするとまた『ちゃんかちゃんか』になってしまいますし…。 上手くスイングできるようになる、効果的な練習方法は何かありませんでしょうか。 また、スイングが上手くできるようになると、今度はクラシックを吹くのが難しくなってしまうと言う話を聞いたのですが、ジャズとクラシックは両立できるのでしょうか?ジャズもクラシックも大好きです。両方続けて行きたいです。 よろしくおねがいします。
スイングが「ちゃんかちゃんか」ではなく「ずーたずーた」でなくてなならい。すばらしく正しいとらえ方だと思います。ところがそれを実践しようとすると重くなってしまう・・・まず原因として考えられるのは、音の立ち上がりのクオリティの問題です。 かなりクラリネットが上手な人でも、発音した瞬間は不明りょうなうえ、少し遅れて音がふくらむような吹き方をしている場合が非常に多いです。中にはそれがクラリネットの特性だと思い込んでいる人もいます(この吹き方はクラシックでもバツ)。こういう傾向が少しでもあれば、「ずーた」のようないわゆるベタ吹きをしたときに、推進力を失い・・・つまりドライブしなくなるわけです。 ではどうするか。まずロングトーンを続けて絶好調で楽器が鳴っている状態、その時の息のスピードや楽器の振動をよく観察して下さい。そして発音した瞬間にその状態にもっていけるようにします。具体的には舌をリリースする(吹き始める前は舌はリードに触れてますよね)少し前から息を立ち上げるつもりで、「トゥー」ではなく「フトゥー」というような感じで(始めの「フ」は息を立ち上げている状態)吹くようにします。もちろん腹筋で支えたしっかりしたエアーを送って下さい。音の立ち上がりのイメージとしてはピアノの鍵盤を叩いた感じ・・・エッジの立ったはっきりした発音を目指して下さい。この息スピードを絶対に変えないように気をつけながら「ずーた」をやると、かなり違うはずです。 さらに「ずーた」の「た」をアクセント気味に吹いてみましょう。「ずーだずーだ」という感じ。ちなみに私はよく「ドゥーダ」と表現しますが。「ドゥーダドゥーダドゥーダ・・・」、「ダ」の発音の時に少しだけ息のスピードをあげるように吹いてみてください。これをくり返していくうち、拍裏の「ダ」のところに音の重心があって、次の拍表の音はその惰性で吹いているような錯覚になるはず。しまいには拍表のタンギングが面倒くさくなってきます。「ドゥーダドゥーダ・・・ドゥーダウーダウーダウーダ・・・」そうなればしめたもの! それこそがジャズの8分音符レガートなのです。実際に速いテンポで8分音符のパッセージを吹く時は、無意識のうちに拍表のタンギングを抜いたアーティキュレーションになります。しつこいようですがスピードのあるまっすぐな伸びやかなエアーで演奏することを忘れないで下さい。 このあたりのことも含めて、雑誌「ザ・クラリネットvol.7」(9月発売)にも解説してありますのでご参照下さい。 ジャズをやるとクラシックができなくなる・・・迷信もいいところです(ベニ−・グッドマンを見よ! エディ・ダニエルズを見よ! リチャード・ストルツマンを見よ!)。もしそうなってしまう人がいたとすると、それはいずれにしても奏法が悪いのです。あなたはそんな低いレベルで音楽をやっていくつもりですか? きちっとした楽器(道具)の使い方を身につけていれば何をやるにしても通用するし、ちょっとやそっとじゃ揺るがないものなのです。 【谷口英治】
ジャズをやるとクラシックができなくなる・・・迷信もいいところです(ベニ−・グッドマンを見よ! エディ・ダニエルズを見よ! リチャード・ストルツマンを見よ!)。もしそうなってしまう人がいたとすると、それはいずれにしても奏法が悪いのです。あなたはそんな低いレベルで音楽をやっていくつもりですか? きちっとした楽器(道具)の使い方を身につけていれば何をやるにしても通用するし、ちょっとやそっとじゃ揺るがないものなのです。
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