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 はじめまして。高校のときにCDを購入して以来のファンです。今は大学のバンドで吹いています。
 ところで、谷口さんの音色ってすごくクラシカルですよね。僕も一応クラシカルな音楽をやってるんでCDなぞよく聞くんですが、谷口さんはクラシックの人では誰の音色を理想とされているのか教えてください。
 あと、好きなプレイヤー(楽器、ジャンルを問わず)も教えてください。
 (京都市 大学生 20歳)



 私が音色を理想としている特定のクラシックのプレイヤーはいません。もっともクラシックのプレイヤーをあまり知らないだけかもしれませんが。私が理想としている音色は、今自分自身が努力を続けている延長上にあり、それは他の誰とも違う音だからです。
 
 優秀なクラシックのプレイヤーの楽器のコントロールは本当に素晴らしいし、名手たちの音色にはうっとりしてしまいます。私は楽器の本質的な良い音はジャンルを越えたものだと思います。そしてジャズプレイヤーであってもクラシックのシステマティックな奏法をベースにすべきだという主義なので私の音色には「クラシカル」な趣が強いのかもしれません。

 しかし音楽表現上となるとジャズとクラシックの「良い音」の価値観は少し違っていると思います。一般にジャズプレイヤーの音色がクラシックに通用しないのと同様、クラシックの「良い音」がそのままジャズに通用するわけではありません。そういう意味で私は音色の面で特定のクラシックのプレイヤーを理想とはしていません。逆にどんな人の音を聴いてもクラリネットってなんていい音なんだろうと感じて、自分に取り入れられる部分は取り入れるようにしています。ただしクラシックでもジャズでもそのプレイヤーなりのこだわり、引きずってきた人生がひしひしと伝わってくるような音(この場合純粋に音色だけの問題ではなく音楽表現も絡めた全体的な印象に なってくるけれど)じゃないと心を動かされません。
 

 さて、好きなプレイヤーですが・・・クラシックのプレイヤーに関する知識は乏しいので、ジャズ系で何人か・・・。まずやはりベニー・グッドマンとアーティ・ショウ。この人達の偉大さはジャズとクラリネットを勉強すればするほどひしひしとわかってきました。最近のプレイヤーではエディ・ダニエルズとパキート・デリベラ。エディの素晴らしさは述べるまでもありませんが、特にパキート(ラテンジャズのサックス&クラリネット奏者)のクラは近年ますますすごいです。音色とフレージングのスタイル(ジャンルは別として)は一番好きかも。この4人の素晴らしさは音色、テクニックもさることながら、音楽を構成するセンスとクラリネットの魅力のアピール の仕方が卓越しているところです。

【谷口英治】


 




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