<Q> 谷口英治さん、はじめましてこんにちは。私は中一のクラ歴1年の女子です。 1年、クラを吹き続けているうちにとても上達したのですが、ただひとつ、とても 基本的な「タンギング」が、どんな教本を見ても先輩に指導してもらってもできま せん。同じ音の16分音符を吹くときなど、どうしてもアゴが動いてしまい、音も変 な音しか出ません。速いタンギングも得意になれるような良い練習 法はありませんか?あったら教えていただきたいのですが・・・。
「タンギング」のタンは舌の事、つまり牛タンのタン。中一の女の子は牛タンの塩 焼きなんかあまり食べないかなぁ?と、とにかくそのネーミングからして「これはベ ロで何かやらなければいけないんだ」と構えてしまうわけですが・・・。 タンギングのうまくなるコツは実は舌よりも息の使い方にあると思います。勢い良 く回っている車輪のようなものを思い浮かべてください。そこに紙切れあるいは鳥の 羽根のようなものをそっと近づける。車輪に触れた瞬間羽根(または紙切れ)ははじ かれて車輪からはなれます。え〜と、実際にそうなるかどうかは別としてイメージの 問題ですが、タンギングというのはそのようなものなのです。つまり、振動している リードにそっと舌を近づける・・・触れた瞬間リードからはじかれる、これがタンギ ングの基本。つまりリードに舌を押し付けたり離したりという舌の運動ではないので す。 例えば中音域のシの音(実音A=440ヘルツ)を吹いてみましょう。この時リードは 1秒間に何とおよそ440回も振動しているのです。想像以上に激しいエネルギーをも っているわけです。そこに触れるか触れないかくらいの加減で舌を近づける。はじめ はただ音が止まってしまうだけかもしれませんが、何回か繰り返していると舌にビリ ビリとリードの振動がくすぐったく感じる瞬間があるのに気づくはずです。息を出し 続けながら舌の力を抜くと舌は自然にリードから離れ、音は途切れずに持続します。 この練習を続けているうちに理想的なタンギングのあんばいがつかめてくると思いま す。 ついでにリードにふれる舌の位置ですが、これは人によって異なります。舌の長い 人(例えばベロで自分の鼻をなめられるような人)は舌の先よりかなり奥でリードに 触れることになり、短い人ほど舌の先端でタンギングすることになります。舌が最も リラックスした状態でリードに触れる部分、これがタンギングのベストポジションに なります。 最後にタンギングの練習で最も重要なポイントを言います。それはとにかくしっか り息(腹式呼吸で支えた圧力の安定した息)を入れること。「アゴが動いてしまう」 そうですが、舌に気をとられて息がおろそかになっていませんか?先に述べたように リードにしっかりした振動、エネルギーを持たせてあげないと、舌だけ動かしていて も良いタンギングはできません。もしも細かいタンギングがうまくできないパッセー ジがあったら、少し強く吹いてみましょう。勢いでトントントンとできてしまったり するものです。とにかく「タンギングはまずしっかりしたブレス」です。がんばれ! 【谷口英治】
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